2008年 01月 28日
「ビシっと揃えなさい!」 この言葉、どんな場面で言われた言葉か想像できますか? わたしは器が好きです。 でも欲しい器に出逢った時、買う数を悩みだしたらものすごく悩んで しまうんです。器に限らずたとえ500円のスリッパだとしても。 買う事は決まっているのに、数で悩む。 この傾向ずっと昔からです。 先日もアウガルテンのカップソーサーを1客買って、すごく良かったので 少しずつ6客に揃えたというお話をブログの記事にしたのですが、それは 良い買い方だと思います。 でも「モノ」はいつでも同じものがあるとは限らない。 作ってもらっても同じものに出来上がるとも限らない。 そしていつも同じ値段であるとは限らない。 この3つの事を痛感しているわたしは本気で悩みます。 昨年、岩手県の伝統工芸 秀衡塗の蓋付小吸椀に吸い寄せられるようにして 購入しました。 秀衡塗は平安時代、藤原秀衡氏が京より招来した工人に命じて創らせたこと が発祥と言われる、岩手県の伝統工芸です。 15以上もの工程をすべて手作業で行い、国産の漆を使用して丁寧に作られ た漆器は、ほんとうに手になじみ、まさに「吸い込まれる」感覚でした。 でもその時もやっぱり数で悩んでしまったのです。 山口泰子さんの「暮らしと器」という本の中で、器の数について書かれた ページがありました。 3人家族なら3枚家族分買う。ただしその次にはそれと並べてバランスの 良いものを3枚買う(同じ形で色違いなど) 家族3人で使う時は、2種類の器を時々気分を変えて使う事が出来る。 お客さまが1人みえたら、2種類を2枚ずつ使って4枚にする。 お客さまが2人みえたら、2種類を2枚と3枚を1枚おきに並べる。 お客さまが3人みえたら、2種類を3枚と3枚で使う。 2人家族でも4人家族でも、これと考え方で揃えると良いということでした。 お友達が遊びに来て6人になることもあるわたしのおうち。 テーブルも6人掛。 この本を読んで「なるほど」と思っていたわたしは、朱と溜の2色ある小吸椀 を3客、3客で購入しようと思っていました。 その時です、「ビシっと揃えなさい」 なんの迷いもないこの言葉がわたしの心にぐさっと突き刺さりました。 それは、岩手から来ていた漆器やさんのおばさんの言葉です。 思わず・・・「はい、すべて溜塗りでお願いします」 ということで 蓋をとると普段の味噌汁椀として使う事ができるのも購入のポイントでした。 昨日はお休みだったので、この器を使ってほっと一息ティータイム。 大正解でした。 美しいモノはビシっと揃えると美しいのです。
by bedpeace77
| 2008-01-28 03:21
| 器+料理
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わたしたちの身の廻りにあるたくさんの「モノ」たち。そんな『「モノ」とのつきあい方を通して、毎日をもっと楽しく過ごす』をテーマに語ってゆきたいと思います。 by bedpeace77 カテゴリ
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